クルーズ客船
ザ・ワールド
（The World)

総トン数	43,524トン
全　 長	196.35ｍ
全　 幅	29.80ｍ
乗客定員	390名
乗 組 員	343名
就　 航	2002年
船　 籍	バハマ
運航会社	レジデンシー
※横浜市港湾局HPから転載

2009年9月23日，世界初で唯一の分譲マンション型豪華客船「ザ・ワールド」が横浜港に寄港した。午前8時30分横浜港大桟橋に着岸予定なので，早朝，観音崎沖を通過する本船の写真を撮ってから横浜へ行くつもりにしていたが，前日，大型船入航予定情報を調べたところ，本船の入航時刻が掲載されていなかった。 　横浜へ寄港するのに浦賀水道を通過しないはずがない？念のため，横浜港客船入港情報を確認したところ，本船の前港はなんと東京港。そこで，東京港客船入港予定を再確認してみると，東京港には9月19日既に入港していることがわかった。 　ザ・ワールドは平均100�uの客室を中心に165室のオーナー達によって自主管理されているユニークな豪華客船。各寄港地に平均2.5日停泊するという余裕のスケジュールで，約2年かけて世界一周を行うとか。客室の分譲価格は1〜7億円程度，動く億ション？庶民とは縁遠い船のようだ。 　午前8時少し前，本船がベーブリッジの向こうに姿を現した。大桟橋へ徐々に近づいてきたが，外観はこれまで見た多くの客船と比べて遜色ないものの，特に豪華とは思われない。どこが超豪華客船なのだろう？

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ザ・ワールドは大桟橋に向かって真正面の場所で一旦ストップ。数分後，方向転換して，今度は船尾から岸壁に近づいてきた。まるで，自動車の車庫入れを見ているような感じになった。

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ザ・ワールドが着岸態勢に入ると，横浜市泉区伝統文化保存会による「岡津太鼓」の演奏が始まった。奏者には小学校低学年と思われる子供が3人混じっている。見事なバチ捌きで，勇壮な太鼓の響きが心地良い。演奏が終わると，船客や見物客から一斉に大きな拍手が送られた。

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大桟橋での撮影終了後，山下公園へ行ったが，ザ・ワールドの着岸場所が，桟橋の前方のため，あまり良い構図の写真が撮れない。早々にあきらめて帰宅した。

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余　　　談

帰宅後，ザ・ワールドについてあれこれ調べて驚かされたことが二つあった。 １．余裕のスケジュール 　本船は9月9日小樽に寄港後，10月1日長崎を出港するまでの約3週間，日本近海をクルージング。6ヶ所の港に寄港する予定になっていた。普通はせいぜい2〜3ヶ所，1週間程度であることを考えると，贅沢とも言えるスケジュールだ。 　　9/9〜11小樽，9/16・17青森，9/19〜23東京，9/23･24横浜，9/26〜28神戸 　　9/29瀬戸内海クルーズ9/30･10/1長崎 ２．乗客一人当たりの総トン数の多さ 　客船の大きさを表す数値として総トン数（Gross tonnage）がある。試みに，総トン数を乗客定員で割って，一人当たりの総トン数を算出してみたところ，下記のような結果が出た。 　この数値は単にスペース的な比較で，船内の設備やサービスは反映していないので，これだけで豪華さの尺度にはならないが，スペース的にはザ・ワールドが突出していることが良くわかる。

船名 船籍 総トン数 （Ａ） 乗客定員 （Ｂ） （Ａ）/（Ｂ） ザ・ワールド バハマ 43,524 390 112 飛鳥�U 日本 50,142 800 63 クイーン・メリー２ 英国 151,400 2,620 58 クイーン・エリザベス 英国 90,900 2,068 44 ボイジャー・オブ･ザ･シーズ バハマ 137,276 3,114 44 ダイアモンド・プリンセス バミューダ 116,000 2,670 43 にっぽん丸 日本 21,903 532 41 ぱしふぃっくびいなす 日本 26,561 696 38

君津工業地帯の前を航行中　･･･　東京港へ

2019.10.7

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