クルーズ客船
ボイジャー・オブ・ザ・シーズ
(Voyager of the Seas)

総トン数 137,276トン
全  長 310.0m
全  幅 48.0m
乗客定員 3,114名
乗 組 員 1,181名
就  航 1999年11月
船  籍 バハマ
運航会社 ロイヤル・カリビアン・インターナショナル
記  事 2013年5月横浜港初入港
横浜市港湾局HPから転載
 1999年11月就航当時は世界最大で,日本発着史上最大のクルーズ客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」が2013年5月8日(水)横浜に初入港した。本船は海面からの高さが63mもあり,55mの横浜ベイブリッジをくぐれないため,2009&2010年に入港したクイーンメリー2同様,大黒ふ頭の貨物用岸壁に着岸した。

 岸壁は一般の立ち入りが制限されている区域で,今回はクイーン・メリー2入港時のような特別開放が行われないため,岸壁での見物はあきらめ,浦賀水道通過時の写真を撮ることにしたが,入航時の通過予定時刻は早朝4時30分,出航時は17時30分頃。結局,シャッターチャンスは出航時のみと判明した。

 この日は幸い朝から天気に恵まれ,無風快晴で空気も澄んでいた。ひょっとしたら走水坂上からボイジャー・オブ・ザ・シーズが見られるかもしれない?走水坂上は冨士遠望の絶景スポット。バイクを飛ばして行くといつにも増して美しい富士山が目に入ったが,数枚の写真を撮った後は大黒ふ頭探し。

 迂闊にも双眼鏡を持参しなかったため,肉眼で大黒ふ頭と思われる辺りを探したが,本船らしき姿は見つからない。やむを得ずデジカメで大黒ふ頭周辺をズームアップ,数枚の写真を撮影。帰宅後,パソコンに取り込んだ画像の中から,本船が写っている写真を1枚見つけたが,周辺のクレーンや貨物船が邪魔をして何とも様にならない姿がそこにあった。乗客から「大黒ふ頭は殺風景だった!」とのぼやきが聞かれたのももっとものような気がする。
走水坂上から
 

10:17
浦賀水道通過
 
 帰宅後,東京湾海上交通センターのホームページの大型船入航予定情報で本船の浦賀水道通過予定情報を再確認したところ,17時30分頃で変更なし。その約1時間30分前の16時頃,7月1日を最後に引退する日本初のクルーズ客船ふじ丸が通過することもわかった。

 「ふじ丸」を撮影するラストチャンスになるかもしれない!早めに家を出て15時30分頃観音崎園地先端の磯に到着。ボイジャー・オブ・ザ・シーズの撮影スポットの下調べを兼ね,先ずは「ふじ丸」を撮影。この日はボイジャー・オブ・ザ・シーズ目当ての客船マニア?のカメラマンが観音崎周辺の磯に多数陣取っていることもわかった。その数50〜60人以上,カメラマン以外の見物客を加えると100人以上はいたと思われる。

 「ふじ丸」が視界から姿を消した約20分後,誰かが「ボイジャーが見える!」と大声を上げた。肉眼では定かではなかったが,デジカメでズームアップして見ると鶴見つばさ橋をバックに本船らしき船影が確認できた。船影は刻々と大きくなり,背後に見える第二海堡,第一海堡,新日鐵住金・君津製鉄所などが小さく見えた。

鶴見つばさ橋  16:32

16:50

17:01
  

17:07

第一海堡  17:15

新日鐵住金・君津製鉄所  17:18

17:21
 「洋上の街」とも称される本船には圧倒される迫力があったが,東京湾観音の前を通過する時,改めてその巨大さを実感した。「ふじ丸」の時は,その船体の上に姿を現していた観音様が,本船の場合,そのお姿が隠れてしまうことに気づき,その寸前,慌ててシャッターを切った。

東京湾観音  17:23
 東京湾観音の前を通過したボイジャー・オブ・ザ・シーズは,観音埼灯台沖から鋸山,そして太平洋へとその美しくも大きな姿を消していった。

観音埼灯台  17:26

鋸山  17:50

鴨居港  17:50
余    談
 ボイジャー・オブ・ザ・シーズの今回日本寄港のターゲットはゴールデンウイーク最中の日本人客。本船のホームページを覗いたところ,本船は5月3日に東京(大井埠頭)を出港〜韓国・釜山〜長崎〜横浜に5月8日帰港する5泊6日のクルージングだったようだ。

 気になる旅行代金は,2名利用のお一人様料金がスタンダード(内側)の108,000円からロイヤルスイートの598,000円まで,12のカテゴリーにわかれていて思いのほか安い。私でも一年間くらい晩酌を我慢すれば手が届きそうな料金だ。

 「洋上の街」と称されるように,船内はまるでショッピングモール&アウトレット&複合施設を含む大型商業施設並み。「船の中の大型商業施設でショッピングや食事,スポーツetc.をして何が楽しいの?」などと考えるのは貧乏人のひがみというものだろう。

 高校生くらいの頃「八十日間世界一周」という映画がヒットしたが,私も老後はクルーズ客船で世界一周!と密かに夢見たものだ。因みに,飛鳥Uで実施中の4月3日〜7月16日の105日間世界一周クルーズの旅行代金は3,900,000〜25,500,000円。こちらは晩酌を一生我慢しても何ともなりそうもない。

読売新聞 2013.5.9朝刊から転載

本船ホームページから転載

本船ホームページから転載
 冒頭にも触れたように,本船が1999年11月に就航した当時は世界最大のクルーズ客船だったが,近年は乗客を増やして一人当たりの乗船価格を抑えるため客船の大型化が進み,ウィキペディア・フリー百科事典によると本船のランクは2019年4月現在,就航中33位,建造中を加えると38位だという。

 本船はクイーン・メリー2同様,横浜ベイブリッジをくぐれないため,大黒ふ頭の貨物用岸壁に着岸したが,世界には2019年4月現在,12万トンを超えるクルーズ客船が建造中を含め99隻あると言うから世界は広くそして大きい。クルーズ客船を大黒ふ頭の貨物用岸壁に接岸させざるを得ない現状のままでは「ミナトヨコハマ」の名が廃る。因みに,日本最大のクルーズ客船「飛鳥U」の総トン数は約5万トン。世界との差はあまりにも大きいのが現状のようだ。
読売新聞2013.5.8朝刊から転載

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