ウミウシの産卵

 観音崎自然博物館・磯の生物展示コーナーの小型水槽で,産卵中のウミウシを見つけた。シマスズメダイやウメボシイソギンチャクと同じ水槽で飼育展示されているウミウシで,私はそのウミウシをシロウミウシかサラサウミウシと思いこんでいた。

 ところが,帰宅して産卵中の画像を見ると,どうやらそのどちらでもなさそうだ。図鑑やネットであれこれ調べてみたが判らない。そこでウミウシに詳しいろくびいさんにメールで鑑定をお願いしたところコモンウミウシと判明した。
2005.8.18
コモンウミウシ
 

産卵中

産卵後
 コモンウミウシの卵塊は渦巻き状で,まるで蚊取り線香のように美しい左巻きをしている。ウミウシの卵塊の形状について興味をそそられ,ろくびいさんにお尋ねしてみると次のようなご返事をいただいた。

 卵塊はウミウシの種類によって形が違います。コモンウミウシやシロウミウシのようなウミウシはリボン状の卵を左巻きに産みつけます。ちなみに私がアップしたクロシタナシウミウシの卵塊も黄色のリボンが左巻きに産みつけてあります。

 アメフラシの仲間はひも状の卵をからみつけるように産みますしムカデメリベの仲間はリボン状の卵を房のようにして産みます。イソバナに巻き付けて産卵するウミウシもいるようです。ウミウシ全般に共通なものはなくて種類によって卵の形状も産卵の形式もまちまちだと思います。
  
クロシタナシウミウシ
 

卵塊
  
アオウミウシ
ムカデメリベ

卵塊
  
アメフラシ
ミドリアメフラシ

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