ウグイス
(鶯)


スズメ目 ヒタキ科  留鳥
全長:14〜15.5cm



※音量をアップすると鳴き声が聞こえます!


   
 観音崎公園・三軒谷園地でヤマフジの写真を撮っていると「ホーホケキョ,ホーホケキョ」近くでウグイスが鳴き出した。あまりにも近くで鳴いているので,声の主を耳と目で辿っていくと,20mほど先のエノキの枝にスズメ位の鳥が留まっているのが目についた。
2007.4.26
 エノキは芽吹きが遅れているのか葉が見当たらない。ウグイスは普段,笹藪やタブ・スダジイ・シロダモ等の常緑樹の中で鳴いていることが多い。“声はすれども姿は見えず”で,その姿を見つけることはなかなか難しい。

 取り合わせの良いたとえとして“梅に鶯”と言われるが,私はウメでウグイスが鳴いているのを見たことがない。ウメの花の咲く頃,花の蜜を吸いに訪れるのは,殆どメジロと言っても過言ではないと思う。

 この日はポカポカ陽気で青空が広がり,ウグイスも気分が良かったのか?春の陽差しを浴びながら「ホーホケキョ,ホーホケキョ」と鳴き続けている。滅多にないチャンスにヤマフジの撮影を中断。胸を躍らせながら,エノキの傍に生えているオオシマザクラの大木に身を隠すようにして,約10m位の距離に接近した。

 ウグイスは高さ5〜6m位のところに留まり,鳴きながら体を小刻みに震わせたり,前後左右に向きを変えたりしているのが肉眼でも見える。意外と落ち着きがない。デジカメをズームアップ,倍率をあれこれ変えながら写真を撮ったが,ある程度まともに写っていたのは,ここに掲載した5枚の写真だけだった。
マウスポインタで画像をポイントすると拡大写真が見られます。
 
春眠暁を覚えず
 
 ♪ホーホケキョ,ホーホケキョ♪早朝,寝床の中で聞くウグイスの鳴き声は心地が良い。「春眠暁を覚えず 処処啼鳥を聞く」柄にもなく中学時代か高校時代に習った漢詩を思い出す。

 我が家のすぐ近くで鳴いているようだ。二階のベランダから声の主を探してみる。どうやら,30〜40m離れたお宅の裏の竹林辺りから聞こえてくるようだ。屋根越しに見える竹にスズメ大の小鳥が留まっているのが見えた。ウグイスかもしれない?

 カメラを持ち出し,光学・デジタル併せて最大の100倍にズームアップして見る。♪ホーホケキョ,ホーホケキョ♪鳴き声と同時に小鳥が口を開いた。ウグイスに間違いない!慌ててしゃーターを押したが,倍率100倍ともなると手ぶれが激しい。手ぶれ補正機能を働かせて数枚の写真を撮った。
冬のウグイス
 冬の最中とは言いながら,カワヅザクラが例年より二週間近くも早く見頃を迎えたと聞き,好天にも誘われて観音崎公園へ出かけた。満開を若干過ぎたカワヅザクラを見物後,園内を歩いていると突然目の前の崖地に一羽の小鳥が現れた。

 ウグイスだ!慌ててカメラを構え写真を撮ったが,ウグイスはチョコチョコと動き回り,忙しなく枝から枝へと移動するため,なかなかピントが合わせられない。下手の鉄砲も数打ちゃ当たる!兎にも角にも10数枚の写真を撮って帰宅。期待に胸躍らせてパソコンに取り込んだ画像を見たところ,ほぼまともに写っていたのはたったの2枚であった。

 ウグイスは春に囀っている時でもその姿を見つけることは難しいが,冬ともなると至難の業で写真を撮るチャンスは無いに等しい。満足ではないが贅沢は言っていられない。満開のカワヅザクラに誘われ春と勘違いしてシャッターチャンスを与えてくれたウグイスに感謝しよう。
2018.2.13
 

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