観音崎の眼前に広がる浦賀水道はさながら船の博物館。シップ・ウオッチングに最適のスポットだが,浦賀水道上空は東京国際空港(以下,羽田空港と略)到着便の飛行ルートの一つになっているので,航空機・ウオッチングにも適している。
しかしながら,航空機・ウオッチングは気象条件により大きく影響を受ける。到着便の飛行ルートは4ルートあり,観音崎でウオッチングできるのは,北風時の好天時のみ。好天時以外と南風時のルートは,距離的に離れているためウオッチングできない。従って,北風の多い秋〜冬はチャンスが多いが,南風の多い春〜夏はチャンスが少なくなる。
羽田空港到着便の航空機が姿を現すのは,房総半島・鋸山のある鋸南町から富津市上空付近。浦賀水道へ入ると右折するような形で浦賀水道・中ノ瀬航路上空を北進して羽田空港方面へ姿を消すが,その飛行ルートは浦賀水道北航船の航路とほぼ同じ。航空機が観音崎沖合上空を通過してから,羽田空港に到着するのは約15分後。
到着便に加えて,羽田出発便の飛行ルートの一つが,横須賀市上空を横切っている。好天時は観音崎でも西下する航空機を下から撮影することができるが,高度が高いため,主翼に大きく記された機体記号は判読できるものの,胴体のロゴや尾翼のシンボルマーク等は見えない。
また,観音崎の周辺地域には,防衛大学,自衛隊の基地や駐屯地,第三管区海上保安本部や米国海軍の横須賀基地等があるので,飛行高度の比較的低い,多種類のヘリコプターを好天時は勿論,曇りの日でも目撃できるチャンスが多い。
尚,旅客機の胴体や尾翼に描かれたロゴやシンボルマークは,遠目がきく人ならJALとANAくらいは判別できるが,それ以上の事は望めない。高倍率の双眼鏡か光学ズームを装備したデジタルカメラを持参することをお勧めしたい。 |