オオキンカメムシ
カメムシ目 キンカメムシ科
体長:19〜26mm
春の山野草を求め,観音崎自然博物館近くにある噴水広場脇を歩いていたところ,草むらにカラフルなプラスチックの小さなボールのようなものが落ちていた。あまりにも綺麗なので,顔を近づけよくよく見ると,これまでに見たこともない昆虫で,熱帯のジャングルから飛んできたのではと思えるほどカラフルであった。 早速写真に撮って家へ帰り,昆虫図鑑を広げ直感でカメムシの仲間を調べてみると,大当たりで「オオキンカメムシ」と判明した。念のため,ネットで「オオキンカメムシ」を検索してみると,カメムシ愛好家?の仲間にはなかなか人気があるようで,その代表例としてこんなエピソードが紹介されていた。 ノーベル化学賞を島津製作所の田中さんより以前に受賞された,故福井謙一教授は少年時代に昆虫好きであったが,晩年「今,一番みたい昆虫は?」との記者の質問に対して「オオキンカメムシ」と応えられたとのことである。 |
2003.3.29 |
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「庭の椿の葉に、見慣れないきれいな虫がいるよ!」と、86歳になる母が息せき切って知らせてくれた。見るとオオキンカメムシで、昨年3月以来、久しぶりの対面であったが、そのカラフルな色彩から一目でそれと判った。 オオキンカメムシは関東地方以南、海岸近くの照葉樹林にすむカメムシで、観音崎自然博物館の学芸員の話によると、それほど珍しい存在ではないようだが、私には二度目の対面である。 アブラギリ・センダン・クチナシなどの汁を吸う害虫ので、他のカメムシに比較してカナブンくらいの大きさがありサイズは大きい。ご存知のようにカメムシには独特の臭いがあるが、オオキンカメムシはどんな臭いがするのか、私は物好きにも鼻を近づけ嗅いでみた。 その臭いを嗅いでみて、私はこの昆虫がカメムシであることを初めて納得する気になった。なんとも表現が難しい臭いで、昆虫学者がこの虫を分類するとき、カナブンの仲間に加えず、カメムシの仲間にしたのは、この臭いが決め手になったのだろう? |
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2004.12.4 | |