クルーズ客船
パシフィック・ワールド
(Pacific World)

総トン数 77,441トン
全  長 261.31m
全  幅 32.28m
乗客定員 2,419名
乗 組 員 900名
就  航 1995年
船  籍 パナマ
運航会社 株式会社ジャパングレイス
ピースボート(Peace Boat)
旧船名 サン・プリンセス(Sun Princess)

パシフィック・ワールド
 2023年4月5日,日本発着の世界一周クルーズ客船で最大にして,ピースボートクルーズ史上最大の客船「パシフィック・ワールド」が横浜に初入港した。ピースボートは,国際交流を目的として設立された日本の非政府組織(NGO),もしくはその団体が企画した船舶旅行の名称。

 初入港時は浦賀水道入航が早朝だったり,出航時は悪天候だったりで写真が撮れず。2023年7月23日,2回目の出航時にようやく写真が撮れた。当初私は船名だけ見て初めて御目に掛かる船だと思っていたが,写真を撮りながら前に見たことのある船型のように思えてならなかった。

 帰宅後,パシフィック・ワールドについてあれこれ調べている過程で,本船の旧名が「サン・プリンセス」で,運航会社がプリンセス・クルーズからジャパングレイス(ピースボート)に代わり,それに伴い改名したようだ。サン・プリンセスは下記にある通り2010年3月に横浜港まで追いかけていったことがあり,2013年4月にも「夕映えのプリンセス」として出航時に撮影したことのある思い出深い船。最近はボケ気味で物忘れが激しい私だが,趣味の世界は別物のようだ。
  

(バック)ベイブリッジ  14:20
 

14:25
   

(左バック)第一海堡  14:31
  

14:34
  

(バック)鋸山  14:48




サン・プリンセス時代の写真
 2010年3月30日,パナマ運河を航行できる最大級の客船,バミューダ船籍・イギリスの豪華客船サン・プリンセスが横浜に寄港した。観音崎沖通過時刻が入港時は30日早朝,出港時は同日夜間のため,観音崎での撮影は断念。横浜港まで遠征することにした。

 午前10時過ぎ横浜港象の鼻地区に到着。大さん橋にサン・プリンスらしき船影が見える。横浜港発祥の地とされる象の鼻地区は,数年前から再整備中だったが,工事も完了,見違えるほど美しく甦っていた。これで,山下公園〜大さん橋国際客船ターミナル〜赤レンガパークを結ぶプロムナードが完成したことになる。
象の鼻地区
 
 
 
 
 美しく再整備された象の鼻地区に隣接する,大さん橋国際客船ターミナルのつけね付近にレトロな一画が残っていた。おそらく私有地の為,再整備計画から外れたのだろう?
 
大さん橋
 
 大さん橋国際客船ターミナルに到着。サン・プリンセスを船首・船尾両方向から撮影したが,どうも新鮮味が感じられない。以前見たことがあるような船だ。何故だろう?帰宅後,あれこれ調べて,本船が昨年4月に寄港したドーン・プリンセスと姉妹船・同型船であることが判明した。英単語や歴史の年号等の暗記が苦手な私だが,どうでもいいようなことは記憶しているから,我ながら不思議な気がする。
 
 
 
大さん橋から富士山が!
 
 サン・プリンセスに新鮮味が感じられず,思うような写真が撮れないこともあって,内心ガッカリしながらも,雲一つ無い青空に誘われて,「くじらのせなか」と名づけられたウッドデッキと芝生におおわれた屋上広場の天辺に登ってみた。

 天辺からサン・プリンセスと反対側の空間を眺めると,思わず飛び上がりたくなるような素晴らしい光景が広がっていた。抜けるような青空の下,みなとみらい21地区が浮かび上がり,赤レンガ倉庫越しのビルの谷間に富士山がクッキリと顔をのぞかせていた。

 高層ビルが林立する「みなとみらい21地区」のそこだけに,富士山一つ分のスペースがポッカリと空いていた。奇跡とも言えるその光景にワクワクしながら数枚の写真を撮ったが,カメラをズームアップして見ると,富士山の手前に2基のクレーンがあることに気づいた。高層ビルでも建設中なのだろうか?
 
横浜海岸教会の桜
 
 帰路,山下公園へ回る途中,横浜海岸教会へ寄り道.。1本のソメイヨシノ?の大木が,去年と同じように満開だった。青空と教会の白い外壁と桜の花のコントラストが,まぶしいほどに美しかった。
 
 
山下公園&氷川丸
 
 山下公園へ回り,サン・プリンセスの写真を撮りながら氷川丸方面へ移動。帰宅後写真を整理すると,どれも姉妹船のドーン・プリンセスとほぼ同じ構図なのには閉口した。同型船が同じ岸壁に接岸,同じような場所から撮影すれば,似たり寄ったりの写真になるのは当然のことかもしれない。昨年の曇り空に比べ,今年は快晴だったことが,唯一救いだった。
 
 
 氷川丸方面へ向かう途中,公園下の海を見ると,おびただしい数のワカメが大繁殖していた。港内の水の浄化が進んでいる証しなのだろうか?氷川丸は4月25日が誕生日。今年で80歳,傘寿を迎えるとか。戦前,海が綺麗だった頃の横浜港,海が汚染された高度成長期の横浜港,そして,汚染から海が甦りつつある現在の横浜港。氷川丸は横浜港の変遷を肌で感じていることだろう。
 
 
 
 
夕映えのサン・プリンセス
 
 近年,年一回は横浜に寄港しているサン・プリンセスが今年も入港。今年入港のクルーズ客船では最大級の「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」の出航に先駆けて18時30分頃,観音崎沖を通過することを知り,撮影スポットの観音崎園地の磯へ出かけた。

 17時過ぎ磯へ到着。既に太陽は森陰に姿を没しているが,夕焼けが美しい。横浜港方面をズームアップして見るとサン・プリンセスらしき船影,そのすぐ後ろにはボイジャー・オブ・ザ・シーズが見えた。徐々に近づいてくる白い船体は,残光に照らされて美しく輝いて見える。
2013.4.27

18:08
 

18:10

18:14
 
 18時20分を過ぎた頃には残光もほとんど無くなり,辺りは薄暗くなってきた。サン・プリンセスの客室には明かりが灯り,それはそれでまた美しかった。

18:19

18:24

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18:31

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