イソシギ
(磯鴫)


チドリ目  シギ科  留鳥
全長:20cm

 さいと焼きの行われた鴨居の浜に,前夜吹き荒れた低気圧の強風と波浪によって,海藻の”シラモ”が大量に打ち上げられていた。さいと焼きの写真撮影が一段落してから,なにか珍しいものでも打ち上げられていないか,さいと焼きから一人離れ,波打ち際をキョロキョロしていると,私と同じように砂浜をチョロチョロしている小さな鳥をみつけた。イソシギだった。
2006.1.15
 イソシギは観音崎周辺の浜や磯でしばしば見かける鳥で,それ程珍しい存在ではないが,小さくて動きが早く警戒心も強いため,これまであまり鮮明な画像を撮ることができなかった。ところがこの日のイソシギは,浜に打ち上げられたシラモの周辺にエサとなる好物でもあるのか?私の存在など眼中にない。

 普段は10m位まで接近すると飛び立ってしまうイソシギだが,カメラを構え棒立ちになっている私の周辺を2〜3m位のところまで接近,エサ取りに夢中になっている。それを幸いこれまでにない鮮明な写真を数十枚撮ることができた。
 私はイソシギに出会うと何故かその度に,エリザベス・テイラー主演の「いそしぎ」という名の映画と音楽を思い出す。ところが思い出すのは名前だけで,なにしろ半世紀近くも昔のことで,ストーリーもメロディーもさっぱり思い出せない。あの映画とこの鳥にどんな結びつきがあったのだろうか?
 鴨居港内の磯で,イソシギが何やらエサ取りをしていた。そのすぐ目の前にスズガモが一羽,姿を現したが,イソシギは全く無警戒でエサ取りを続行。スズガモもイソシギには無関心で,すぐにその場を離れた。お互いに安心できる相手として,信頼関係が出来上がっているようだ。
2008.2.2

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