ヒメオドリコソウ
(姫踊り子草)

シソ科     越年草
花 期 2〜4月
草 丈 10〜25cm
 
 ヒメオドリコソウが早くも咲き始めた。まだ数も少なく草丈も低いが,その姿を見ると本格的な春の訪れが近いことを実感する。ヒメオドリコソウはヨーロッパ原産の帰化植物で,明治の中頃,日本に入ってきた。

 日本古来のオドリコソウは,花の姿が盆踊りなどで,菅笠をかぶって踊る踊り子に似ていることからつけられ名前だそうだが,帰化植物のヒメオドリコソウは,その姿に似ているものの,草丈が30〜50cmあるオドリコソウに比べ小さいので,ヒメオドリコソウと名づけられたようだ。

 通常,帰化植物は日本古来の植物より草丈が大きいケースが多いが,ヒメオドリコソウの場合はその逆なのが面白い。しかしながら,ヒメオドリコソウの繁殖力は他の帰化植物同様に旺盛で,観音崎公園内は勿論,周辺住宅街の道ばたや空き地でも数多くその姿を見かける。それに比べてオドリコソウは繁殖力が弱いのか,残念ながら,その姿を見たことがない。
2007.2.12
 
 他の草花に先がけて,いち早く春の訪れを知らせてくれるヒメオドリコソウ。オオイヌノフグリが並んで咲くその姿は,オオイヌノフグリ・コーラス隊をバックに踊る踊り子さんの姿に見えてくる。しかしながら,その姿は,盆踊りの踊り子というよりも,ラインダンスの踊り子のように見える。帰化植物という先入観がそうさせるのだろうか? 

2005.3.18
ヒメオドリコソウの群落
    
 3月になるとヒメオドリコソウの群落が公園のあちこちに出現する。花そのものは可愛いが,外来植物なので増えすぎるのも良し悪し。その名に相応しくもう少し慎ましく咲いてくれると良いのだが。
  

白花ヒメオドリコソウ
  
 我が家近くの道端で,白花のヒメオドリコソウを見つけた。普通の赤紫のヒメオドリコソウと隣り合わせに咲いていたが,花は純白,葉は薄緑色で赤みは全く感じられなかった。アルビノ(注)と思われるので,来年も見られるかどうか少々気にかかる。

(注)アルビノ:植物学の分野においては,光合成色素を合成できない突然変異個体のことを指す用語として用いられる。このような個体は独立栄養が営めないため、種子中の栄養を使い切ってしまった時点で枯死することになる。……フリー百科事典「ウィキペディア」から転載
2011.4.18
 
 

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