丑年に因んで
「牛あれこれ」
| 2021年(令和3年)は十二支の「丑」。「丑」は「チュウ,うし」と読み,「牛(うし)」を意味する。十二支の二番目。十二支に割り振られている動物の順番については子(鼠)年の昨年記したが,2位となったウシは相当悔しい思いをしたに違いない。……詳細「十二支の由来」 10年ほど前,事業仕分とやらでスパコンの開発について威丈高に「世界2位じゃ駄目なんですか?」と言い放った女性国会議員がいたが,2位ほど悔しいものは無い。ところが,悔しい思いをしたはずのウシは,ネズミに騙されて十二支に入れなかったネコのように,ネズミを目の敵にして追い回すような事をしていない。ウシはいっけん鈍重に見え,愚鈍・愚直に思える。牛に関する故事成語・ことわざの類には「牛の歩み」「牛の涎(よだれ)」等,なかなか含蓄のあるものが多い。 「牛」は古来から農耕の担い手であったことから,忍耐・努力・誠実の象徴とされている動物。そこで観音崎とその周辺地域及び我が家のあれこれを物色したところ,予想通り数多くのものを探し出すことができた。特に感心したのは故事成語・ことわざの類の多さ。牛のそれは,私たちに生き方のお手本を示してくれいるような気がした。 |
| 久里浜天神社 |
| 破 魔 矢 |
| 絵 馬 |
| 土 鈴 |
| 動 物 |
| 植 物 |
| お年玉切手シート |
| 「うし」の大看板 |
| 我が家のグッズ |
| 牛に関する故事成語・ことわざの類 |
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| 三浦半島で唯一の天神さま久里浜天神社(天満宮)は,イオン久里浜店が入っているビルの久里浜中央自動車学校出入口から道路を挟んでほぼ向い側に鎮座している。創建は万治3年(1660)で祭神は菅原道眞公(すがわらみちざねこう)・天照皇大~(まてらすおおみかみ)・素戔嗚尊(すさのおのみこと)。 境内に入り真っ先に目につくのが,臥牛と呼ばれる座った牛に菅原道眞公が乗った大きなブロンズ製「牛乗り天神」像。菅原道眞は「学問の神様」として知られているのはご存知の通りだが,何故?牛に座っているのか,筆者は恥ずかしながらその理由を知らなかった上に,知ろうとしたことも無かった。 そこで各地にある天満宮のサイトを調べてみたところ諸説紛々,10指に余る説があることがわかった。その中からそれらしき5説をご紹介したい。 @道眞公が生まれたのは承和12年(845)6月25日で,この年が丑年にあたるから。更には「丑年の丑の日の丑の刻」に生まれたという伝説的な話もあるがこれはいささか信じがたい。 A亡くなったのが延喜3年(903)2月25日の丑の日だから。 B道眞公の亡骸を載せた車を引いていた牛が,途中で突然座り込んで動かなくなってしまったので,その場所を墓所と定めた。そこが後の太宰府天満宮。このため天満宮にある牛はほとんどが「臥牛」である。 C政略で都から遠い九州へ左遷され,太宰府へ下られる途中で刺客に襲われた時,以前可愛がっていた牛が現れて,その刺客を追い払い助けてくれたから。 D道真公没後に下された「天満大自在天神」という神号からきているという説。「大自在天」は元々バラモン教の大本尊で,白い牛に跨がるとされているので,そこから結びつけられたと思われる。 |
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| 参拝後,絵馬掛け台へ行き,掛けられた絵馬の絵柄を確認したところ,絵馬の全てが菅原道眞公か臥牛であった。筆者が天神社を訪れたのは2020年12月,道眞公は兎も角,子年(鼠年)にもかかわらず「ねずみ」の絵馬は一つも掛けられていなかった。どうやら午年(馬年)でも「絵馬」ならぬ「絵牛」なのだろう。 | |
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![]() 西叶神社・説明板 |
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![]() 鴨居八幡神社・破魔矢 |
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![]() 西叶神社・説明板 |
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![]() 2021年(令和3年) 鴨居八幡神社 |
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![]() 2021年(令和3年) 西叶神社 |
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![]() 2021年(令和3年) 東叶神社 |
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| 旅行へ出かけた時,神社仏閣や土産物店で土鈴が置いてあることが多い。我が家では地元の鴨居八幡神社へ初詣で出かけた時や,観光旅行先等で土鈴を買ってくるのが習慣になっている。ここではこれ迄に買い求めたウシの土鈴をいくつかご紹介したい。 | |
![]() 西叶神社・説明板 |
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![]() 2021年(令和3年) 鴨居八幡神社 |
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![]() 2021年(令和3年) 西叶神社 |
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![]() 2021年(令和3年) 西叶神社 |
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![]() 2009年(平成21年) 鴨居八幡神社 |
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![]() 2008年(平成20年) 川崎大師参道のお土産店 |
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![]() 1997年(平成9年) 鴨居八幡神社 |
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![]() 1985年(昭和60年) 鴨居八幡神社 |
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![]() 不明 |
| 動 物 |
| ウシ(牛) | |||
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![]() ホルスタイン種 2020.12.10 |
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![]() ジャージー種 2020.12.10 |
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| カタツムリ | |
| (蝸牛) | |
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![]() ニッポンマイマイ |
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![]() ミスジマイマイ |
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![]() ヒダリマキマイマイ |
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| カミキリムシ | |
| (髪切虫・天牛) | |
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![]() ゴマダラカミキリ |
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![]() ホシベニカミキリ |
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![]() ノコギリカミキリ |
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| ウシアブ | |
| (牛虻) | |
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![]() 2008.9.24 |
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| 植 物 |
| ウシハコベ |
| (牛繁縷) |
| 名前の由来:ハコベに比べて全体に大きいため 牛に例えて |
| ナデシコ科 越年〜多年草 草丈:20〜50cm |
![]() 2007.4.24 |
![]() 2007.4.24 |
![]() 2007.4.24 |
| カマツカ |
| (鎌柄) |
| 別名:ウシコロシ(牛殺し) この木で牛の鼻木を作ったから等諸説有り |
| バラ科 落葉低木 樹高:5〜7m |
![]() 2011.4.30 |
![]() 2011.4.30 |
![]() 2005.11.1 |
![]() 2005.11.1 |
| ミゾソバ | |
| (溝蕎麦) | |
| 別名:ウシノヒタイ(牛の額) 葉の形が牛の額に見えることから |
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| タデ科 一年草 草丈:30〜70cm |
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![]() 2020.10.22 |
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![]() 2017.10.6 |
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![]() 2019.10.30 |
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| ヨウシュヤマゴボウ | |||||||||
| (洋種山牛蒡) | |||||||||
| 別名:アメリカヤマゴボウ(亜米利加山牛蒡) | |||||||||
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| ヤマゴボウ科 多年草 | |||||||||
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![]() 2004.7.2 |
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![]() 2006.7.26 |
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![]() 2011.8.18 |
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![]() 2012.10.24 |
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| 例年,西叶神社近くにある西源材木店の店頭には,商品の材木を並べて立てかけ,カラースプレーで絵と文字を書いたと思われる新年挨拶の大きな看板が飾られる。普通,店舗や施設の新年挨拶はA4かA3サイズの用紙が使用されているが,西源材木店のそれは,畳十畳くらいはある超特大サイズ。カラースプレーで一気に書き上げたと思われるが,毎年なかなか見事な出来映えで西叶神社へ初詣に訪れた人たちが,その前で代わる代わる記念写真を撮っている姿が微笑ましい。 | |
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| 「牛」に因んだ我が家のグッズを物色したが,掛け軸や置物はおろか土鈴以外何一つ無いことにいささかガッカリ。カバンや靴・ベルト・財布等,牛革製品らしきものはあるものの私も家内もブランド志向ゼロで,実用本位のため安価な人工皮革か合成皮革の製品ばかり。見つかったのは冷蔵庫の中の乳製品。牛乳・ヨーグルト・バター・チーズ・シチュークリーム,いずれも貴重な栄養源。毎日何らかの形で牛のお世話になっていることを再認識した。付録として洗面所で懐かしい牛乳石鹸を見つけた。最近は手洗い用として薬用泡ハンドソープを使うことが多くなったので,滅多に石鹸を使用しないが,気がつくといつの間にか使っていることもある。 | ||||||||||
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| 牛に関する故事・ことわざの類は,辞典やサイトを検索してみると驚くほど数多くあるが,浅学な筆者にはあまり馴染みのないものも多い。そこで私が知っていたものと比較的馴染みやすそうなものに限定してご紹介したい。 【牛】について日本語大辞典では次のように語釈している。 一般にはウシ科の家畜のウシをさす。ホルスタインなどの乳用種。ヘレフォードなどの肉用種。シンメンタールなどの乳肉兼用種,役用種に大別される。 【丑】について日本語大辞典では次のように語釈している。 @十二支の第二。 A昔の時刻の名。今の午前二時および,その前後の二時間 B方角で北北東。 |
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