ツクバトリカブト
(筑波鳥兜)



キンポウゲ科  多年草
花 期:9〜10月
草 丈:60〜100cm

 観音崎でトリカブトが見頃を迎えた。山道の傍ら二カ所で毎年見かけるが,少し離れた場所に咲く花の色が,何故か若干異なっているところが面白い。

 トリカブトの名は,花の形が舞楽の演者がかぶる鳥兜と呼ばれる兜に似ていることからつけられたようで,武士のかぶった兜とは多少異なるようである。花は青紫色の美しい花だが,見かけによらず根は猛毒,昔はその汁を弓矢や吹き矢の先に塗って相手を殺傷したと言うから恐ろしい。毒は根だけでなく,花やタネにもあるようで,花が美しいからと摘み取らないよう注意が肝要。

 ところが,そんな猛毒のトリカブトの根も,漢方では干して減毒加工すると神経痛やリウマチ等の治療薬になると言うから,使い方次第で毒にも薬にもなる見本のような植物である。
2004.10.22
   
 
 
 
盗  掘
 
 観音崎のトリカブトはが絶滅寸前である。昨年,花の盛りに盗掘された形跡があり心配していたが,残念ながらその心配は的中,わずかに盗り残された1本が花をつけていた。どのような目的で盗掘したのか知る由もないが,なんとも許し難い行為で,残された,か細い1本がなんとか大きく育ち繁殖してくれることに望みをかけたい。
2005.10.21
新  芽
    
 他の山野草に先駆けて,トリカブトの新芽が芽吹いていた。瑞々しいその新芽はニリンソウに似ている。ニリンソウは山菜として食べられるが,トリカブトには猛毒があり誤食して死ぬ人が毎年のようにいると聞く。一見,美味しそうに見えるトリカブトの新芽だがクワバラ,クワバラ!
2013.2.12

2013.2.12

2010.3.8

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