スズメガ
(雀蛾)


チョウ目  スズメガ科
前ばね長さ:6〜15mm

 我が家のジュランタにはいろいろな昆虫がやって来る。薄紫のジュランタの花の蜜はチョウやハチの好物のようで,モンシロチョウ・イチモンジセセリ・ダイミョウセセリ・クマバチ・コマルハナバチ等が頻繁にやって来るが,それに混じってスズメガが顔を出すようになった。私は数年前までスズメガをハチドリかハチの仲間と思っていたが,蛾の一種と知り驚いた記憶がある。蛾と言えば夜行動するものと思いこんでいたが,昼間活動して吸蜜する種もいるようである。

 スズメガは観音崎でも時折見かけるが,動きが素早く,チョウのように一つの花で吸蜜せずに,一二秒刻みで花から花へと移動するため,これまで写真に撮ることができなかった。今回我が家のジュランタへやって来るスズメガは,幸い数も多く頻繁にやってくるので,ジュランタの前に待ちかまえ,下手な鉄砲を撃つように百枚近い写真を撮ってみた。

 その中から,なんとか見られる写真をいくつか選び,昆虫図鑑のスズメガと比べてみたところ,ヒメクロホウジャクとヒメホウジャクの二種類がジュランタに訪れていたことが判った。写真で見ると,スズメガが花にはとまらず,ホバリングしながら,長い口吻(こうふん)と呼ばれるストローのような筒で吸蜜している様子がなんともほほえましい。
2004.10.21
ヒメクロホウジャク
 
   
   
ホシホウジャク
   
  
   
   
 
休憩中のホシホウジャク
   
 羽を高速で動かし,ホバリングしながら吸蜜しているスズメガの姿はどう見てもハチかハチドリに見えるが,たまたま飛び疲れたホシホウジャクが,ジュランタの傍に生えているモッコクに留まって休憩するのを目撃した。その姿はハチやハチドリとはあきらかに異なり,まぎれもない蛾そのものであった。
 

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