スイフヨウ
(酔 芙 蓉)


アオイ科  落葉低木
樹高:1〜5m



 酔芙蓉が花盛りだ。観音崎公園には何故か植栽されていないが,周辺の住宅地では数多く見られ,風情のある美しい花だと思う。早朝,花開いた時は純白の花が,次第に赤みがさし,昼が近づくに連れ薄紅色,夕方には紅色へと変わっていく。その姿は朝酒・昼酒でも一杯やっているように見えるが,私や小原庄助さんのような飲んべえと違い,色に出ても崩れることはない。

 酔芙蓉の花言葉には「繊細な美」「しとやかな恋人」などがあり,中国では酒に酔って頬を染める楊貴妃の美しさにたとえられると言う。なんとも魅力的な花で,このようなご婦人と一献傾けたいと願うのは私の妄想であろうか。

 ところが,そんな艶めかしくも美しい酔芙蓉も,翌朝になると,見る影もなく梅干し婆?(ご免なさい)のごとく萎んでしまい,「美人薄命」「花の命は短くて……」を実感させられる。
2004.9.11

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