本施設は旧日本軍が明治31年(1898)に東京湾要塞の「観音崎砲台火薬庫」として建設。戦後,昭和57年(1982)から「観音崎青少年の村」として利用開始,平成23年(2011)に閉鎖されるまでの29年間,青少年のための宿泊施設として利用され,市内外の方から親しまれた施設でした。
新たに稼働するパークセンターは,青少年の村で利用されていたレンガ造りの建物を,建設当時の状態を極力再現・改修したもので,もれ聞くところでは,旧施設を全壊して旧施設に類似した新施設を建設した方が,費用的にも安く,技術的にも楽だったようです。安易な道を選ばず,歴史的な建造物の価値を損なうことなく再現・改修された県土木事務所の英断には深く感謝し敬意を表したいと思います。
願わくば,同敷地内にある他の施設や,観音崎公園内に散在する砲台・堡塁・隧道等の歴史的建造物も同様の再現・補修をして頂ければ,ユネスコの世界文化遺産登録も夢ではないと考えます。しかしながら,観音崎公園単独では無理な話で,横須賀市や米海軍横須賀基地との連携,更には,東京湾岸の東京都・千葉県や県内の横浜市や川崎市などとの連携が不可欠です。
これらの自治体が垣根を取り払って結集すれば,長崎県の軍艦島に代表される世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼,造船,石炭産業」や富岡製糸場に勝るとも劣らないグループが誕生します。その日が来ることを,心から願ってやみません。
尚,今までのビジターセンターはボランティアステーションとして使用されます。。 |