下の二枚の写真は,同じ日のほぼ同じ時間帯に,観音崎近くで撮影したものだが,海の様相が大きく異なっている。何故このような現象が起こるのだろう? |
2006.4.12 |
|
たたら浜近くの鴨居港防波堤外の磯 2005.4.29 |
|
観音崎園地の浜 2005.4.29 |
|
観音崎の尾根は南西から北東にかけて走っている。標高は40〜60m,一番高いところでも78m足らずの小さな岬だが,東西に走る尾根の南側と北側では,風の向きによって海の様相が大きく変化する。
尾根が屏風のような役割をして,春から夏に多い南風が強い日は,尾根の南側にあたる鴨居港から〜腰越〜たたら浜〜観音崎自然博物館周辺の海は時化て荒波が立つが,尾根の北側にあたる観音崎園地〜観音崎京急ホテル〜走水港周辺の海は波おだやかで,凪いでいることが多い。一方,秋から冬に多い北風が強い日は,その反対となる。但し,東風の場合は南北どちらも時化て荒波が立つことになるが,このケースは比較的少ない。
観音崎のこの特徴は,地元の人であればほとんどの人が知っている常識だが,釣や磯遊び,海水浴等で初めて観音崎を訪れる人々の多くはこのことを知らない。そのため強風が吹き,目の前の海が荒れているのを見ると,あきらめて帰ったり,時には荒波が立つ磯や浜で予定を強行する人を時々見かける。観音崎のこの特徴を知っておけば,ほんの少し場所を移動するだけで,予定通り楽しむことができることが多いので,ぜひ憶えておいていただきたい。
尚,バーベキューは観音崎のほぼ全域で禁止されているが,北側の観音崎園地内の指定エリア内だけ許可されているので,ルールを守って楽しんで頂きたい。 |
|
(注)赤いラインは尾根の概略 |
|
観音崎の風と波の関係を検証するため,南風と北風の強い日を選び たたら浜と観音崎園地の浜のほぼ同じ時間帯の写真を撮り対比してみた。 |
|