カブトムシ
(甲虫)
コウチュウ目 コガネムシ科
体長:♂51〜62mm ♀48〜60mm
台風一過,本格的な夏の訪れを感じさせる蒸し暑い日がやって来た。思い立って,真昼の暑い陽射しを避け,早朝涼しい内に散歩することにした。朝4時半に起き,観音崎公園を散歩すると,犬を連れたりして散歩している人が意外と多いのに驚かされる。「おはようございます!」「おはようございます!」すれ違う人々と交わす朝の挨拶も清々しい。その中に,カブトムシ探しをしている親子連れを見かけ,20数年前,寝ぼけ眼の二人の息子を連れ,カブトムシ探しをしたことを懐かしく思い出した。 |
2005.7.28 |
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カブトムシは夜間から早朝にかけてクヌギの樹液に群がり,そのほとんどが早朝捕獲されてしまい,昼間は姿をあまり見かけることができない。久しぶりにカブトムシが好きそうなクヌギの若木を訪れてみると,嬉しいことに7匹のカブトムシが樹液を吸っていた。ところがメスばかりで,オスが一匹も見当たらない。その後,3ヶ所で合計20匹のカブトムシを見つけたが,全てメスで,オスを見つけることができなかった。 |
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カブトムシのオスはどこへ?格好が良くて子ども達に人気のあるオスは捕獲され,メスだけが残っているのだろうか?気になった私は翌日,カブトムシのオス探しをすることにした。翌日,数ヶ所でメスのカブトムシを見つけたが,依然としてオスは一匹も発見できない。少々焦りの色が濃くなりはじめたとき,目を疑うような素晴らしい光景に出会った。1本のクヌギに20匹近いカブトムシが群れ,その中にオスも4匹混ざっている。矢張りオスは角があって格好が良い。私はまるで少年に戻ったような気分で,胸をどきどきさせながらシャッターを押した。 |
![]() ○がオスのカブトムシ |
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少し落ち着いてからカブトムシ達を観察していると,辺りにスズメバチが多いことに改めて気がついた。私はハチにはアレルギー体質のようで,アシナガバチに手のひらを刺され,顔中ふくれあがり,呼吸困難になって病院へ駆けつけたことがある。オスのカブトムシを見つけるまでは夢中で,スズメバチの存在などは目にも入らなかったが,獰猛なスズメバチにさされたら?急に恐ろしくなってその場を逃げ出した。 |
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観音崎公園では数年前から,公園を管理する神奈川県公園協会と観音崎自然博物館が協力して,カブトムシの保護増殖活動に取り組んでいる。公園の数ヶ所に倒木を積み上げた産卵場を作ったり,クヌギの若木を植樹したりして,一時は絶滅の危機に瀕したカブトムシを,むかしのように復活させようとしている。 これらの努力が実り,最近はカブトムシが珍しい存在でなくなったようだが,これらの努力を台無しにするような不届き者が現れるようになった。商売人らしき輩が,産卵場の倒木をひっくり返して,幼虫やサナギを略奪していく。おそらくその連中は,商品価値の高いオスだけを採取していくのかもしれない。 |
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観音崎公園の近くにある鴨居小学校は昨年創立130周年を迎えた。その記念として公園内に,観音崎自然博物館の館員とボランティアがドングリから育てたクヌギの苗木を,在校生がそれぞれ1本ずつ植樹した。「クヌギの植樹」なんと素晴らしい発想だろう! 子ども達が夏休みに捕りきれないほどのカブトムシやクワガタを復活させたい。その地道な努力は着々と実を結びつつあるようだが,前述のような不届き者の存在は許してはならないと思う。尚,観音崎公園内は原則として「動植物の採集は禁止」となっていますので,この点ご協力下さい。 |
![]() 植樹されたクヌギの苗木 2005.7.29 |