ア オ キ
(青木)



ミズキ科  常緑低木
樹高:0.5〜3m

 年の暮れともなるとさすがに何かと雑用があり,観音崎を訪れる機会も少なくなる。雑用の合間を縫って,久しぶりに観音崎を歩いてみると,アオキの実が赤く鮮やかに色づいていた。

 アオキはヤツデと共に観音崎では数多い低木で,庭木としても栽培されているが,観音崎のアオキは昔から自生していたと思われる。その赤い実を見ながら,あまりに数が多いのに呆れ,私は妙なことを思い出してしまった。

 30数年前,東京から鴨居へ越してきた時,職場やご近所に青木姓の多いのには驚かされた。特に鴨居港周辺には多く,あちらにも青木さん,こちらにも青木さんで,うっかり青木さんの悪口も言えない。観音崎にアオキが多いのと,周辺の町に青木姓が多いことの関連性は分からないが,どちらも多いことだけは確かである。
2004.12.28
通称:ダルマ
 
 私は子どもの頃からこの植物をダルマと呼んでいたが,三年ほど前,観音崎自然博物館の植物展示コーナーでアオキというネームプレートを見て,恥ずかしながら,正式名がアオキであることを初めて知った。

 この赤い実を見ると,ダルマという名前の方が相応しいのでは?と,辞典や図鑑,ネットでも検索あれこれ調べてみたが「俗称・通称・異称としてダルマと呼ばれている」という記述を発見することはできなかった。
 
雌雄異株
 
 アオキは雌雄異株。花は3月中旬から4月中旬頃にかけて咲くが,目立つのは雄花で,雌花はうっかりすると見逃してしまう。雄花には4本の雄しべが目立ち,雌花には太く短い雌しべが1本だけなので,比較的簡単に見分けることができる。
   
雄 花
雌 花
     
   

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