アジサイ
(紫陽花)
   
 梅雨入りが近づくと,アジサイが色づき始める。5月下旬から6月下旬が見頃。観音崎公園ではアジサイを園内各所で見ることができるが,お薦めの場所は花の広場と横須賀美術館周辺。

 アジサイの見頃は梅雨とほぼ重なり,晴天より曇り空が,曇り空より小雨が似合うような気がする。カサを差しながら,小雨降る観音崎を散策するのもなかなか風情があるものです。但し,足下が滑りやすくなっているので,充分ご注意下さい。

 観音崎ではいろいろな種類のアジサイに出会うことができます。主なものはガクアジサイと西洋アジサイ。花の色は七変化と言われるほど変化に富み,土壌が酸性だと青色に,アルカリ性だと紅色に変化します。
花の広場
横須賀美術館周辺
アジサイの花は「花?」or「ガク?」
アジサイとカタツムリ
アジサイ七変化
新種のアジサイ
よもやま話
花の広場
 

2023.5.25

2023.5.26
横須賀美術館周辺
 

2013.6.4

2013.6.4
アジサイの花は「花?」or「ガク?」
 
 ガクアジサイについて,mtskさんから掲示板に書き込みをいただいた。
”がくあじさいの花、私も好きです。山あじさいと呼んでいました。あじさいの花は、花ではなく、「がく」であるという人がいますが。私はその意見には反対です。やっぱり花ですよね。kamosuzuさんもそう思いませんか?”

 私は花盛りの西洋アジサイを見て,常々疑問に感じていたことがあった。観音崎にはいろいろなアゲハチョウが生息しているが,アジサイの花を吸蜜する姿を見たことがない。

 アゲハチョウの中でも特にアオスジアゲハは,花に好き嫌いがないようで,あらゆる花でその姿を見かけるが,そのアオスジアゲハですらアジサイの花の上では見かけたことがない。

 私はそれを,アジサイの花の蜜が美味しくないからだと思いこんでいたが,mtskさんの書き込みで,植物図鑑等を調べその理由が氷解した。

 小学館のNEO植物図鑑によれば
「(西洋)アジサイは野生のガクアジサイを改良した,園芸種です。おしべやめしべのないかざりの花(装飾花)だけが咲くので,果実はできません。」「ガクアジサイの周りの大きな花は装飾花,内側の白い小さな花は両性花です。」とある。

 一見花のように見えても,おしべやめしべが無ければ蜜も無いわけで,色や形だけではチョウを惹きつけることはできない。人間の目は欺けても,チョウは誤魔化せないようである。

 
 
アジサイとカタツムリ
  
 札幌在住のかわちさんから掲示板に「アジサイはやっぱりカタツムリですかね」との書込をいただき,ごもっとも!とカタツムリ探しに観音崎へ出かけた。カタツムリについては心当たりの場所があり直行してみると,案の定三匹のカタツムリをすぐに発見できたが,天気が良かったせいかどれもアジサイの葉の上で休眠していた。

 ところが,ツノもヤリもメダマも出ていないと画にならない。つい遊び心が頭をもたげ一匹のカタツムリを手に取り,池の水に少し浸けてみた。しばらくするとカタツムリが活発に動き始めたため,アジサイの葉の上に載せてものにしたのが下の写真である。いわゆる「ヤラセ」という写真で,カタツムリには気の毒であったが,撮影後,元の場所に戻しておいたのでご勘弁いただきたい。 
2003.5.28
 
 
 地層の観察に観音崎へ訪れた東京の小学校5年生40人を案内中,ガクアジサイの葉にカタツムリを見つけた。あいにく休眠中だったが,子ども達は「カタツムリだ!」「カタツムリだ!」「観音崎のカタツムリは大きいな!」などと口々に歓声を上げ大喜びだった。

 梅雨入りしたのもつかの間,このところ真夏を思わせる好天が続き,今年は空梅雨か?と少々心配になるが,矢張り梅雨は梅雨らしくシトシト雨が降る方が望ましい。今年こそ,満開のアジサイの葉の上を,カタツムリが生き生きと動き回る写真を撮りたいものだ。
2007.6.14
アジサイ七変化
  
 観音崎ではいろいろな種類のアジサイをいたる所で見ることができるが,主なものはガクアジサイと西洋アジサイ。花の色は七変化と言われるほど変化に富んでいる。そこで,アジサイの色がいかにバラエティーに富んでいるか,同じ手法で撮影・画像処理した写真を,同じ色・形のフレームに入れてみました。
 
 
 
 
 
 
観音崎公園の新種のアジサイ
   
2017.6.20発行 「タウンニュース」横須賀版から転載
実物は「観音崎公園パークセンター」
 

道路側から見た新種アジサイ花壇

新種アジサイの名前は「汐音(しおん)」

2020.6.12

新種アジサイ  photo by chieko
よもやま話
  
 
 
 
 

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