ヤブミョウガ
(藪茗荷)

ツユクサ科 多年草
花 期 7〜9月
草 丈 50〜100cm

 ヤブミョウガは観音崎公園内で数多い野草の一つ,園内各所で大小の群落が目につく。ヤブミョウガは繁殖力が旺盛,種子でも発芽するが,地下茎を伸ばし繁殖するので,群落を形成していることが多い。半日陰の場所を好み,7月上旬頃から純白の花を咲かせる。花期は長く,花の少ない夏の間も咲き続け,猛暑で疲れ気味の目を癒してくれる。
2007.8.26

2007.7.23
  

2006.7.26
  

2006.7.26
 ヤブミョウガの花は長い花茎の上部に,輪生状に数段つくが,一斉に開花することはない。花茎に近い部分から,開花時期を少しずつずらすように,順番に咲いていく。花が終わると乳白色の実がなり,実の色は徐々に薄緑色→薄茶色→褐色→藍色→紺色と変化,光沢を増していく。開花時期が少しずつずれる結果,8月中旬頃になると,開花から結実して紺色に変化する過程が,一目で見ることができるから面白い。

2007.8.24
  

2007.8.24
 

2010.10.6
余   談
  
 ヤブミョウガという名前から,香味野菜のミョウガを連想するが,ヤブミョウガはツユクサ科,ミョウガはショウガ科で全くの別種。単に葉の形が似ていることからつけられた名前で,ヤブミョウガは食用にならない。花は咲く部分や形・色も全く異なるので,花を見れば別種であることに異論を挟む余地はない。

2007.7.25
  

2007.7.20
  

ミョウガの花   2007.7.18
 ミョウガは古くから日本人に親しまれている香味野菜。通常ミョウガと呼ばれているのは,開花前の花穂の部分。7〜8月にかけて,八百屋さんやスーパーの野菜売り場で,パックに詰めて売っているのを,今でも時々見かける。

 夏,食欲が減退気味の時,ミョウガを刻んでソバやソーメンの薬味にしたり,天ぷらや味噌汁の具にすると,独特の風味があり食欲を増進してくれるが,調子に乗って食べ過ぎると,「ミョウガを食べ過ぎると物忘れがひどくなるよ!」と亡くなった祖母が言っていたのを思い出す。そうでなくても物忘れが激しい私だが,ミョウガを食べると何故かこの言葉を思い出す。
  

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