コゲラ
(小啄木鳥)


キツツキ目 キツツキ科 留鳥
全長:約15cm


 
 観音崎の静かな森の中を歩いていると,「コツ,コツコツ」と木を叩くような音が聞こえてくることがある。コゲラがクチバシで木を連続して叩いているドラミングと呼ばれる音だ。音の主は何処? 顔を上げ音の発信源を探してみても,最初の内はそう簡単には見つからない。「ギィーッ,ギィーッ」と濁った声を発してコゲラが飛び立ち,初めてその姿が見つかることが多い。

 コゲラはほぼスズメ大,日本で最小のキツツキだが,繁殖力が旺盛なのか,公園内は勿論,周辺の住宅地でも,波形を描いて飛ぶ姿を見かけることが多くなった。コゲラは木の幹を下から上に,ラセン階段を登るようにこまかく移動しながら,幹の表面や隙間に潜む昆虫を補食するので,森の樹木を守る役目も果たしてくれる。

2002.2.17

2007.2.6

2007.1.22

2007.1.22

2005.5.27

2005.3.31

2013.6.14
ヒナ誕生!
ヒナ誕生!
 
 フィールドレンジャーの先輩が,耳寄りな話を教えてくれた。戦没船員碑のトイレ傍のシロダモに,コゲラが巣作りをしたという。早速,行ってみると,地上から2mほどの高さの枯れ枝の部分に,丸い小さな穴があいていた。穴はほぼ真円,小さなコゲラがクチバシであけたとは,信じられないほどの美しさだ。
2005.6.3
 
 それから数週間,ヒナが誕生,巣立ちする日を楽しみに,観音崎へ行くたびにシロダモを訪れた。そして6月3日,ついに巣立ち直前と思われるヒナが,恐る恐る巣穴から顔を出すのを目撃した。これがヒナを見た最初で最後だったが,今頃は親鳥として,観音崎の森の中を元気に飛び回っているに違いない。
アオゲラ
 
キツツキ目 キツツキ科 留鳥
全長:約29cm
 
 観音崎ではコゲラの他に,アオゲラというヒヨドリより若干大きなキツツキがいるが,数は少なく滅多にお目にかかることはできない。体と翼の上面が黄緑色,オスの後頭部が赤いのが特徴。
 

2002.3.26

2002.3.26

2003.1.9

幼鳥  2012.7.29

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